抱えていた主な課題
大手不動産会社様では、消費者の情報収集手段の変化に対応し、Web広告やWebメディアの運営等、様々なWeb施策を実施されています。
近年、この企業様でもマーケティングオートメーションツール(以下MAツール)を導入し、顧客のWeb上の行動履歴に応じた施策実行の取り組みを開始されていました。
しかし、販売現場の最前線に立つ営業担当の方々は、この様々なWeb施策が顧客にどのように作用しているかの把握が難しく、いくつかの課題を抱えられていました。
- [課題1] MAツールの管理画面は営業担当の方々にとって扱いにくく、活用が難しい。
- [課題2] 顧客の購入意欲が高まる瞬間を把握できない。
課題の詳細と解決策
[課題1] MAツールの管理画面は営業担当の方々にとって扱いにくく、活用が難しい。
マーケティング部門ではMAツールを導入し、顧客のWeb行動履歴に応じた各種施策実行の自動化を実施していました。
MAツール導入の背景には、販売現場に立つ営業担当にも活用の幅を広げることも視野に入れていましたが、以下の理由から実現にまで至っていませんでした。
- MAツールの管理画面は誰もが使い易いシステムではなく、一定の学習が必要だった。
- MAツールには様々な機能があるが、営業担当者としては殆ど不要な情報だった。
[課題1 解決策]
MAツールの管理画面を営業担当者が広く活用するのは難しいため、営業担当者が確認したい情報のみを集約・表示する専用ダッシュボードの構築を実施しました。
顧客のWeb行動履歴データはMAに格納されている為、この情報をビジネスインテリジェンス(以下BIツール)に自動連携させ、BIツール上で営業担当者が直感的に担当顧客の情報に辿りつけるインターフェースを構築しました。
[課題2] 顧客の購入意欲が高まる瞬間を把握できない
これまで、顧客の購入意欲の高まりや検討状況の確認は、対面・電話・メール等でのコミュニケーションが中心でした。ただし、闇雲に接触を図ることは顧客にとって逆効果となる場合もある為、効率的に顧客接触を図るタイミングや手段について課題がありました。
[課題2 解決策]
前述のBIツール上では自身が担当している顧客の一覧サマリー表示や顧客毎の詳細表示、アンケート結果を確認できるように構成。そして、Web上での行動履歴を基にしたアクティビティスコアの推移確認や、ユーザーが閲覧している物件傾向の表示(間取り等)等も把握できるような画面を構成することで、“アクティビティスコアに変化がある=購入意欲に変化が生じている”として、営業担当から能動的な顧客フォローが行えるようになりました。
お客様の評価
営業現場のご担当者が個々の顧客の動向を一早く把握できることができ、適切なタイミングで適切なフォローを実施できるようなった点と、優先的に対応すべき顧客の見極めもできるようになった点をご評価いただきました。