Vol.2 ソーシャルCRMとは何か!?|Webで読むトライコーンやわらかカレッジ

つづき



花戸
はい、それでは第2部に参ります。
じつは、先ほどの亀津さんと私と、これからご講演いただく本田さんは
同い年なんです!さっきも「ソーシャル系男子だね(笑)」なんて
言っていたんですけれども。

東急ハンズさんは、「コレカモネット」というサービスを使って、
実際にソーシャルメディアをビジネスに結びつけて活動していらっしゃいます。
それがどんなものなのか、ぜひ聞いていただければと思います。
よろしくお願いいたします!

(会場拍手)

本田
えー、ソーシャル系男子の本田と申します(会場笑)。

東急ハンズがツイッターを始めた経緯から簡単に触れさせていただきますと…
あのごめんなさい、先ほどの亀津様の話と違って
ゆるくなってしまいますので(会場笑)、ゆるく聞いていただければと思います。


アカウントを取得したのは一昨年の9月です。
ちょうどツイッターというツールが面白そうだよ、って騒がれ始めた頃ですね。
それより前に、個人としてアカウントを持っていまして、
会社の仲間や友達とかと使ってはいました。

で、上司の方から「会社のアカウントでやってみてくれよ」という
オファーがありまして。当時僕はIT企画部という、
いわゆる情報システムの部門におりました。
広報でも何でもないですし、会社の看板を背負って情報発信なんて、
そんなおこがましいことできませんよと、ちょっとひるんだんですけども。

最初のレベル(レベル1)では、淡々と東急ハンズで売っている
面白い商品の情報を発信していたんですが、考えてみたら、
情報というのは発信するだけじゃなくて
伝播していかないと意味がないんですよね。
そのためには、フォロワー数を増やさないといけません。

試行錯誤を重ねるうちに、いくつか気づいたことがあるんですけども、
ツイッターというのは面白いところがあって、企業だろうが個人だろうが、
フラットな関係になっちゃうんですね。タイムラインの中に対等な関係で並ぶ。
それを逆手にとって、少しくだけた関係を作っていったら、
フォロワーさんの数はどんどん増えていったんです。

でもそれだけではなく、最終的には商品を買っていただきたい。
店舗にわざわざ来ていただいて、財布を出して商品を買っていただく。
これ、ものすごくハードルが高いんです。

ところで、東急ハンズに来るお客様は「ほしいものがある」
「壊れたあれを直したいからパーツがほしい」など、
何かしら問題解決をしたい方々です。なので、いちばん多いお問い合わせが
「ハンズって○○売ってます?」なんです。7から8割はこれです。

最初の頃は、パソコンのはじっこにツイッターを立ち上げといて
「ハンズさん、○○ありますか?」と聞かれたら、
逆側に立ち上げた基幹システムで名称検索して、
「あったけど、これかなぁ」「これもこれもありますけど、これと違いますか?」
みたいなやりとりを僕がやってたんですね。レベル2の段階でしょうか。

でもはっきり言って「もう勘弁していただきたい」「人力では無理です」って
なっちゃいました。でもこれを機械が全部やってくれるならいいなぁ、
じゃあ作っちゃおうというかとなりまして。これがレベル3の段階です。

探しているものがあることがすぐに分かれば、
店舗に来ていただけるんじゃないか?
そういう考えで生まれたのが「コレカモネット」です。
キャッチコピーは「探しもの、つぶやくだけで、分かるかも」。
大事なことなんでもう一回言いましょうか?(会場笑)
もういいですか(笑)。


東急ハンズは全国で20店舗。取り扱いアイテム数は、
最大の渋谷店17万アイテムぐらいです。
各お店によって取り扱う商品が違うので、全部のお店を合わせると
60万アイテムぐらいあります。膨大な数です。

「コレカモネット」の目的であり最大の特徴は、
店頭に出かける前にあるかどうかが分かる。
あるとしたら、どこのお店にあるかが分かる。
システム上では、質問に5秒以内で必ず答えるようにチューニングされています。

で、もうひとつこだわったのはツイッター風の
インターフェイスにしたいということ。たとえボットになったとしても、
「会話を会話で返す」という部分を踏襲したいと思いました。
「ハンズに定期入れあったっけ?」という自分の問いに対して、
友人のように「たしか、あったよ。茶色のけっこうかっこいいやつが」
と返してくれたら楽しいですよね。

それと、ツイッターなので、さっきの亀津さんのお話にもオープン化という話が
ありましたが、会話や検索履歴が誰でも見られるんですね。
やりとりが関係ない人にも見えるというのは非常に面白い効果を生みました。
実際にあった話なんですけども、誰かがたぶんちょっとふざけて、
コレカモさんに・・・あ、このカモはそういう名前のキャラクターなんですが
「お米が切れたんだけど、お米ある?」って聞いたんです。

そしたら、コレカモさんは
「見つけました。お米栽培キットはいかがですか?」(会場笑)。
聞いた方にしてみたら、あほかと(笑)。今日食う米がない言うてんねん(笑)。
これ、私が人力でやってたときに同じ答をしたら、相手は怒りますよね。
でも、コレカモさんというキャラクターだと、
トンチンカンなことをしやがって…
でも面白いな、と思っていただける。これは成功でしたね。

最近フェイスブックも始めました。これ、すべて担当は私です(笑)。
ぜひ覗いてみてください。どうもありがとうございました。

(会場拍手)

花戸
本田さん、ありがとうございました!
本田さんのお話は、ツイッターがどうとかフェイスブックがどうとかというよりは、
日々のチューニングの賜物というようなかんじを受けました。
たぶん、フェイスブックも3カ月後には
今とまったく違うかんじになっているんじゃないかなと思います。

対談終了後、弊社花戸と参加者の方を交えた座談会に突入

花戸
みなさま、どうぞよろしくお願いします。
まず、今日のお話の感想をお聞かせいただけますか?
Aさん
東急ハンズさんの事例の中で、お客さんのいちばん多い要望に対して、
それをユニークな形で答えていくというのは
いいサービスだなあと勉強になりました。
Bさん
僕はどうしてもウェブの方ばかりに目がいくので、
スマートフォンで何ができるかということを
もうちょっと考えなきゃいけないなと思いました。
花戸
なるほど。お二人に質問をさせていただきたいんですが、
ご自身がウェブマーケティングやクライアントへの提案の際に、
何か困っていることや亀津さんと本田さんに聞いてみたいことはありますか?
Aさん
クライアントに「マーケットが、こう伸びていますよ」という報告や
「こんな企画はどうですか」という提案はできるものの、
実際にソーシャルメディアを使ったオペレーションを、
僕たち代理店の側で完全に受けることは難しいんですね。
意志決定などを考えると、僕たちでどこまでできるのかというのが課題です。
花戸
どうですか本田さん、何かアドバイスはありますでしょうか?
本田
私どもはお手伝いいただかない中でやっているので、
いまだに素人みたいなところがあるんですけども、
クライアントさんの中でそういうのが好きな人にやってもらうというのが、
今のところいちばんいいんじゃないかなっていう気はしますね。
花戸
その業務が好きな人を見つけてお友達にしてしまうと。なるほど。
ではBさんのほうでは、今ご自身で抱えている壁とか悩みごとはありますか?
Bさん
ツイッターのような新しいメディアでの、
相手との関係性をどうしたらいいのか迷いますね。
対等でいいのか、カジュアルでいいのか・・・とか。
花戸
亀津さん、どうでしょう。たとえばアメリカは今どんな傾向なんでしょうか。
亀津
非常に感覚的な話ではあるんですが、もともと欧米の文化というか、
とくにアメリカは「人間と人間が対等である」という感覚が強いせいか、
ツイッターでも企業の公式アカウントで、かなり人間味のある
回答をするケースが多いと思います。これを日本でやる場合は、
「対等の会話をしてよい」という文化なり理解を、
まず組織の中に作らないといけないと思いますが。
花戸
なるほど、よくわかりました。貴重なお話どうもありがとうございました。
本日のやわらかカレッジ、これにて終了させていただきます。
気をつけてお帰り下さい!

(会場拍手)

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