Webで読むトライコーンやわらかカレッジ|Vol.1 CMの発想を、ネットに活かす。

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Webで読む トライコーンやわらかカレッジ Vol.1 スタート!



花戸
「やわらかカレッジ」へようこそ。トライコーン代表の花戸と申します。
今日のセミナーの題目は「CMの発想をネットに活かす」ということで、
日本のトップクリエーターでいらっしゃるタグボートの岡社長と、
聞き手役に電通時代の同期でいらっしゃいますtakibiの吉田社長をお迎えして、
2時間たっぷりお話を聞こうと思っております。
それでは、よろしくお願いします。

(会場拍手)

吉田
いま花戸社長からご紹介がありましたけども、
私の会社は企業のブランディングをやっておりまして、
トライコーンさんの「やわらかブランディング」も
お手伝いさせていただいてます。
今回、クリスマスに近いということで、業界屈指のやわらかさである
CMプランニングというものをテーマに取り上げようってことで、
親友の岡君に声をかけました。じゃあ、ちょっと岡君に挨拶をお願いします。
こんにちは、えっと、何年ぶりかにですね、風邪を引きまして、
あまり声が通らないんですけども。
すみません、お聞き苦しいのは勘弁してください。
もうちょっと渋くなってマーロンブランドみたいになるといいなと思ったんですが、かすれ具合はこのへんで止まってるんですね(笑)。

僕らの会社は、アイデアを出して、それをクライアントに
プレゼンテーションして、そしてフィーをもらうという仕組みです。
年間50本のテレビCMと、大体3000段ぐらいの新聞広告、
それから雑誌、ラジオは10本ぐらいかな。

それから、いまマス広告のキャンペーンを依頼されて
「インターネットはいいです」と言われることはほぼないですから。

テレビ、新聞、雑誌がないってことは結構あるんですけどね。
「インターネットは置いといてください」っていう会社はないので、
そこに対してどういうような働きかけができるのかってことは、
常に僕のテーマになるわけですね。
今日はお配りした紙の、吉田が選んだ分類に沿って
お話をしていきたいと思います。
<当日はTUGBOATが制作したCMを分類別に流しました>

(※事例紹介:ライフカードのCM映像。)

当時、テレビCMとインターネットを
何とか連動させようという試みがいくつかされていましたが、
すべて失敗に終わっていました。

なぜかというと、テレビCMが面白くても、
インターネットのURLに飛んでがっかりするから。
かえって嫌いになっちゃうな、これじゃあ、みたいなものがあったんで。
(インターネット広告の制作に)お金をかけることによって
面白さのレベルを揃えていくというかですね、
そういうことに挑戦したシリーズでした。

たぶん、日本で初めてテレビとインターネットがくっついた
キャンペーンになったとは思うんですけど。
自慢じゃないですよ、これは(笑)。
吉田
でも、ライフカードはこのときたしかにブランドになったよね。

続編だけがネットにあるっていう、
こんな豪華なことがあったのかっていうのが、
これを選んだ最大の理由なんです。
2005、6年以降、CMと同じクオリティのものがネットにあるっていうのは
あんまり見なくなってしまったんですけども、今でも残念っていうかですね、
こういういい時代があったのかっていう風に思いました。

(※事例紹介:サントリー「スーパーチューハイ」CM映像)

この「スーパー部長」はですね、多田というプランナーがですね、
じつはあの、3年ぐらいかけていろんなクライアントに提案してたんですね(笑)。
でも、今だから言いますけど全然通らなくて、
もう人形とかできてるわけですよ(会場笑い)。
それで、ようやく日の目を見たアイデアなんです。
吉田
僕の印象では、タグボートはタレントさんを使うのはさほど好きじゃない。

むしろ、キャラクターを使うことが多いんじゃないかなと。
キャラクターのいい点は、スキャンダルがないことですね。
しかも、出演料も安いっていういろんなメリットがあるんですけども(笑)。
キャラクターは、皆さんもお感じになっていると思うんですけども、
すぐできるんです。ただ、愛されるかというと、これがまた難しいんですね。
大体毒がないものになってしまうわけで。
なぜかというと、クライアントのたくさんの偉い人から了解を取る。

そうすると、ちょっとこう、
「気持ち悪いけどかわいい」みたいなキャラクターは大体ダメになって、
ただただかわいいものになる。
でも、そういうものってつまんないんですよね。
だから、キャラクターを作るときは必ず毒のようなものを入れるっていうことが
大事なポイントになります。

(※サントリーのバランス飲料「DAKARA」CM映像)

これ、飲み物の一番の特徴が味ではなくて、排出にかかわるということだったんで、これはもっともいいキャラクターは小便小僧なんですね。
しかし、飲み物なのに小便なのかっていうのは日本の常識では通らない。
これも電通を辞めた後だったんで通ったんですけども、
社内にいたらたぶん出せない企画です(笑)。
吉田
私はサントリーの担当の人を知ってるんですけども、
小便小僧を通した時に、上司から「これだけはやめろ」って(笑)。

でも、大当たりしたんで、その上司に
「今後二度とCMの話はしない。すみません」って謝られたって言ってました。
面白いCMの裏には、必ずクライアント側にも勇気のある人がいて、
彼が通してくれたから世の中に出てるっていう側面もあると思います。