Webで読むトライコーンやわらかカレッジ|Vol.1 CMの発想を、ネットに活かす。

つづき

 


 

(※笑いの要素を含んだCM映像)

笑いっていうのも、ある種の毒が含まれているかどうかで決まるんですね。
ですから、まったく危険のない笑いは流れてしまう。弱い笑いなんです。
「笑いは批評だ」という人もいる。
僕はある種の批評、批判精神が、そのストーリーの中にあるかということを、
いつも気にしながらCMを作っています。
吉田
(タグボートの作品は)いま見返してみても10年前のものでも古くないし、
CMっていうものはCM自身を模倣すると、
たぶんつまんなくなってくるんですけども、彼らは常に新しい情報を得ながら、
広い世界から情報を得てCMを作り続けている。

それは歌だったり、小説だったり、歴史だったり、
いろんなものがあると思うんですけども、広い世界から情報を得て作っている。
それが作品を若く新鮮に保つコツなんだなと。
このことは、ぜひ皆さんにも教訓にしていただきたいですね。
表現ってつまんなくする理由が100個ぐらいあるんです。

まずひとつはね、新しい表現を偉い人に見せると、
多くの場合「わからない」と言われます。
でも、それは「わからない」んじゃなくて、
その人が「思いつかない」だけなんです。
だから、「あ、わかりにくいのかな」と鵜呑みにしちゃいけない。
スーパー部長だって3年かかったわけですから(笑)。
アイデアは、溜めて残しておく。で、いつかセンスのいい上司、
センスのいいクライアントに巡り会う日を待つということですね。

表現をつまんなくする理由は、僕らの中にもあります。
それは、その仕事に一生懸命立ち向かえたか、
全力をかけて考えたのかということです。
これは僕も自分に問いかけなければいけないんですけども。

"広告のようなもの"はすぐできますからね。面白くない、ふつうのものは。
だから、ついさぼっちゃうんですけども、
そこはさぼらないようにがんばらなくちゃいけないと。

そのほか、予算、スケジュール、人間関係、どのひとつにも負けてはいけない。
作る限りは絶対に面白いものを作らなくちゃいけないと思って
仕事に向かってほしいなと思うし、
僕もそういう風にやっていこうと思っています。
吉田
はい、ご静聴ありがとうございました。
これをもちまして、僕らの講演部分は終わりたいと思います。
花戸
ありがとうございました!

対談終了後、弊社花戸と参加者の方を交えた座談会に突入

花戸
本日は非常に貴重なお話どうもありがとうございました。
岡・吉田
いえいえ。
花戸
参加者の方もどうもありがとうございます。
早速ですが、岡さんに聞いてみたいことなんてあります?
この機会にぜひ聞いてみてください。
来場者
僕はプレゼンをする機会が多いんですが、プレゼン必勝法なんてありますか?
僕、最近はプレゼンの準備をしないんです。

(会場爆笑)

30年もやってると、それなりに上手くなるんだけど、上手いプレゼンって信用できないなあと思って。そもそも、おもしろい企画はどう説明しても面白いはずなので。逆に、つまらない企画を面白く説明してプレゼンを通ったとしても、
オンエアでつまらないってばれちゃいますから。
吉田
準備をする必要がないぐらいに面白いアイデアを出すのが大事ということだよね。
岡君のCMは、10年前のものを見返してみても、まったく古くない。
そこには、情報収集を含めた日々の努力があるんだろうね。
花戸
なるほど。では他にございますか。吉田さんに聞いてみたいことがあればぜひ。
来場者
いいアイディアを産むために必要なことがあれば教えていただきたいです!
吉田
仕事をルーティンにしてしまうと、同じ情報にしか接しないようになります。
自分が発する情報も身近なものを援用するだけになる危険性があります。
やっぱり、よいアイデアを得るためには五感を研ぎ澄ますことが重要ですね。
それが感情を動かして、感情が文脈を作って、
オリジナリティのあるコンテントができますから。

僕の場合も、ともするとネットばかりから情報を拾ってしまうので、
時々は動物としての自分を思い出すようにしています。
花戸
なるほど!ありがとうございました。

それでは時間になりましたので、今回のやわらかカレッジは以上です。
岡様、吉田様、そしてご来場いただいた皆様本当にありがとうございました!

(会場拍手)

代表花戸のアフターセミナーコーナー